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2009年06月26日
繕われた足袋(つくろわれたたび)
宮﨑の“ただいま”ステーション29.8KZです!
近頃この文章に出会いましたので、ご紹介を・・・
【おもとさんの家を訪ねた。
5年ぶりにもなるだろうか。
ご主人を亡くしてからすでに15年程になる。
たしかすでに80歳をいくつか過ぎているはずだ。
年齢を思わせぬ若さで、ひっそりと、ひとり暮らしを送っている。
何か軟らかいものが良いだろうと、
途中で、特に油を抜いてもらった「うなぎ」の出前を頼んだ。
突然訪ねた私におもとさんはびっくりして、そして相好をくずして迎えてくれた。
おもとさんは、たくさんの足袋の繕いの最中であった。
話しをしながらも、おもとさんはセッセッと足袋の繕いを止めない。
ずい分と繕いを重ねた古い足袋ばかりだ。
こんなに繕った足袋では、もうはけないのではと、私が言うと、
おもとさんは、いきなり声を立てて笑い
「オホホ・・・これはいくら私でもはけません。
ただ長い間お世話になった足袋ばかりです。
使えなくなったからと言って、汚れたまま、破れたままで捨てるのが、
申し訳けない様な気がしましてね。こうして繕ってから捨てるのです。」
しばらくして届いた「うなぎ」を、おもとさんと一緒に食べた。
久しぶりのご馳走で大変おいしゅうございましたと言ってくれた。
おもとさんは、暑いソバ湯をとき「うなぎ」について来た粉サンショを振り込み、
脂に口がさっぱりいたしましす。と行って出してくれた。
湯気の中にサンショの香りが爽やかだった。
陽温りの片隅に、ひっそりと水仙が咲いていた。】

滝田 吉一さんの作品でしたが、
みなさんはどんな感想を持たれたでしょうか???
投稿者 kyu : 6/26
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